不動産の売却や離婚後の財産分与など財産の変動があったが、管財人が付かなかった事例

・ 年代 20代
・ 性別 男性
・ 家族構成 未婚
・ 職業 会社員
・ 負債総額 約480万円
・ 債権者数 5名
・ 管財人の有無 なし

 

相談時の状況、相談のきっかけ

  住宅ローンや自動車関連の費用で借金が膨らみ、返済が困難になった。

 

 

朝雲法律事務所を選んだ理由

  場所・アクセスの良さ、過去の実績

 

 

解決までの手順

受任後、ただちに、各債権者に、弁護士が介入したことの通知を送り、債権者からご依頼者への直接の請求が止まり、通常の生活に戻れた。

マンションを処分し、財産分与をしていたという事情から、管財人が付く可能性が十分考えられたので、受任後、弁護士費用と管財人費用の最低基準20万円の半分程度をためた上で申し立てた。

 

しかし、管財人は付かず、債権者から、免責に対しての意見も特に出されなかったので、申し立ててから3か月弱)で、無事免責許可決定を頂けた。

 

 

弁護士から見た解決のポイント

① 本件は、ご依頼者が、マンションの購入、その後の売却をしており、そのような多額の財産の売買をしていた場合、買った件については、それが浪費に当たらないか、購入した後売った件については、市場価格より低い額で売っていないか問題となる。

所有物を売った場合でも、相当な対価で売った場合は原則問題とならないですが、市場価格より低く売った場合、または、市場価格程度で売ったものの財産を隠匿する意思で不動産等を売った場合は、売買契約の効力を管財人が取り消して(専門用語で「否認権の行使」といいます。)、売ったものを取り返すといったことがされる場合があります(破産法160条、161条)。

また、時価より安い値段で売ったことは、免責不許可事由にも当たります(破産法252条1項2号)。

このため、このような事情がなかったのか、管財人をつけて調査することが多いですが、今回は、申立書に市場価格より安く売っていないことを示す色々な資料を付け、裁判所からの質問に対し、丁寧に回答したことにより、管財人が付かなかった。

 

 

② 離婚に際し、配偶者に財産の分与をした場合も、①と同様の問題がある。

ただし、財産分与は、もともと配偶者が潜在的に持分を有していたものの清算という意味があり、そうなると、財産を処分したというよりは、離婚に際し、夫婦の財産を本来あるべき所有状態に戻したということになるので、上記の否認権の行使や、免責不許可事由の問題は、通常の財産の処分に比べて小さい(最高裁S58.12.18、最高裁H12.3.9)。

 

しかし、そういった問題が全く生じる余地がないわけではない(過大な財産分与をしていた場合は、債権者の配当を減らすことになるので、問題になる)ので、この点も、財産分与として適切な範囲だったか管財人をつけて調査することが多い。

 

この点も、申立時に資料を付けて、また申立後の裁判所の質問にも詳しく答えたことにより、管財人が付かずに済んだ。
 

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