営業を続けると破産費用がなくなる状況であったので、フランチャイズ本社に営業を引き継いでもらい、早急に営業を離脱することと、従業員の解雇や退去費用の発生等の防止を両立できた事例

依頼者プロフィール

 
業種 エステサロンの経営
従業員 3名
年商 800万円程度
社歴 9か月程度
債権者数 20件
負債総額 約1110万円
代表者の手続き 会社の借入の保証人になっていたが、返済できる額だったため和解して完済した。
 

相談時の状況、相談のきっかけ

フランチャイズ契約をしてエステサロンを経営していたが、開店当初から売り上げは見込みよりも低く、毎月赤字の状態だった。本部からの助言で従業員を増やしたが思ったように売り上げは伸びず、経費削減の努力もしたが赤字状態は解消できなかった。
 

解決までの手順

●年10月 初回相談、受任
エステの本社に営業を引き継ぐよう依頼し、営業を引き継いでもらった(「弁護士が見た事案解決のポイント」の通り)
直ちに受任通知を発送し、ご依頼者への直接の請求を止めた。
その後、申立に必要な書類の作成、資料の収集。
●年12月 申立
同月 破産手続開始決定
■年3月 第1回債権者集会
■年5月 第2回債権者集会
■年7月 第3回債権者集会
 

弁護士が見た事案解決のポイント

① 本件は、エステサロンのフランチャイズ経営だったが、開業当初から予定していた売り上げが上がらず、赤字だった。
月あたりの損失が100万円近くで、ひと月営業を続ければ、100万円の現預金がなくなるという状況であった。
初回相談時にはまだ運転資金は残っていたが、もう一か月続けると、資金が底をつき、破産費用すらなくなる状況であった。
 
そこで直ちに営業をやめる必要があったものの、一方で、従業員の解雇を避けたいという事情と、フランチャイズ契約のため、途中解約した場合にフランチャイズ本社に迷惑をかけるという問題もあった。
 
また、営業停止により店舗の什器備品が無価値となり、破産財団(債権者に配当する財産)が毀損うえ、店舗の退去費用も発生するという問題もあった。
 
そこで、フランチャイズ本社に1週間後に営業を停止しないと、資金が枯渇するが、それまでに営業を引き継いでほしいという内容証明郵便を送った。フランチャイズ本社に営業の引継ぎに同意してもらった。
 
それで、エステの店舗は継続し、当面の従業員の失職、店舗内の資産の無価値化、退去費用の発生の問題は解消した。
また、ご依頼者はエステの営業から離脱でき、資金の流出が止まり、破産の費用を残せた。
 
② 本件は、エステの店舗と本店所在地が違う管轄地域にあったので、どちらに申し立てるかという問題があった。
結局、申立時にはエステの営業から離脱していたので、そこに営業の拠点があるわけではないという理由で、本店所在地に管轄で申し立てをした。
 
③ 元従業員への配当もあったが、破産手続きにおいては、債権届け出をしなければ配当を受けることができない。
そこで、従業員に個別に連絡し、債権届け出書を裁判所に出すように促し、元従業員が債権届け出を提出したので、無事配当ができた。
 

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