財形貯蓄がある方は自己破産前に注意が必要|福岡の弁護士が解説
自己破産を検討している方の中には、勤務先の給与や賞与から「財形貯蓄」が天引きされているケースがあります。
この場合、借入先の金融機関と財形貯蓄が貯まっている金融機関が同じ場合、借金や破産の事実が、勤務先にわかってしまう可能性があるため、事前に注意が必要です。
1. 財形貯蓄とは?
2. 財形貯蓄と借入先が同じ銀行の場合は要注意
3. 勤務先に財形貯蓄の差し押さえを知られるおそれも
4. 自己破産を検討している場合は、早めに弁護士へ相談を
財形貯蓄とは?
財形貯蓄とは、勤務先を通じて、給与やボーナスから一定額を天引きして積み立てる貯蓄制度です。
財形貯蓄は、銀行や労働金庫(労金)などで積み立てられていることが一般的です。
財形貯蓄には、主に次の3種類があります。
• 一般財形貯蓄
→ 使用目的に制限がなく、自由に使える貯蓄
• 財形年金貯蓄
→ 将来、年金として受け取ることを目的とした貯蓄
• 財形住宅貯蓄
→ マイホームの購入やリフォームなどを目的とした貯蓄
財形貯蓄と借入先が同じ銀行の場合は要注意
例えば、仮に「福岡山笠銀行」という架空の銀行に財形貯蓄をしているとします。
そして、同じ福岡山笠銀行からカードローンや各種借入をしているケースを考えてみましょう。
自己破産を依頼すると、弁護士は各債権者に対して「受任通知」を送付します。
受任通知とは「弁護士が破産手続の依頼を受けたため、今後は本人への直接請求を控えてください」といった内容の通知です。
この受任通知が福岡山笠銀行に届くと、同銀行は貸付金を回収するため、預金や財形貯蓄と借入金を「相殺」することがあります。
その結果、積み立てていた財形貯蓄の残高がゼロになる場合があります。
勤務先に財形貯蓄の差し押さえを知られるおそれも
財形貯蓄は、給与や賞与からの天引きで積み立てられています。
そのため、財形貯蓄の残高が突然ゼロになると、勤務先がその事実を把握する可能性があります。
場合によっては「なぜ財形貯蓄がなくなったのか」「解約した理由は何か」などを勤務先から確認されることもあり、その過程で、自己破産の準備をしていることを知られてしまうおそれもあります。
自己破産を検討している場合は、早めに弁護士へ相談を
財形貯蓄をしている銀行から借入がある場合には、受任通知が発送される前に対応を検討する必要があります。
そのため、以下のような方は、初回相談の際、必ず弁護士へ伝えるようにしてください。
• 給与や賞与から財形貯蓄が天引きされている
• 財形貯蓄をしている銀行・労金から借入がある
事前に状況を確認することで、適切な対応を検討できる可能性があります。