【破産解説】借りた覚えのない会社からの借金・クレジットの請求書が来るのはなぜ?

貸金の返済やクレジットカードの利用料を滞納してしばらくしていると、借入をした銀行やクレジット会社以外の会社から請求が来る方もいるでしょう。
今回は、借入をした銀行やクレジット会社以外の会社から請求が来る仕組みについて、いくつかパターンがあるので説明します。

1. 保証会社がある場合
2. 回収を第三者に依頼した場合
3. 銀行・クレジット会社が弁護士に債権の管理回収を依頼した場合
4. 銀行・クレジット会社が債権管理回収業者の債権を譲渡した場合

1. 保証会社がある場合

銀行からの借り入れには、多くの場合、保証会社がついています。
銀行と保証会社は、借りている人の返済が滞った時、借りている人に代わり、保証会社が銀行に対して、返済する(代位弁済)する契約をしています。
この契約に基づき、保証会社が銀行に借りている人の代わりに返済すると、債権者が銀行から保証会社に移行します。
この仕組みにより、借りている銀行ではなく、保証会社から請求があるケースがあります。回収を第三者に依頼した場合

2. 回収を第三者に依頼した場合

貸金やクレジットカードの利用料の請求を第三者に委託する場合、かつては、それが法律業務に当たるので、弁護士以外の者に回収行為を委任することは禁じられていました。
しかし、不良債権問題が社会問題となり、平成10年(1998年)に債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)ができ、法務大臣から許可を受けた業者(同法3条)は、他の会社から回収業務を請け負っても弁護士法に違反しないこととなりました。回収を委託できる債権の範囲は、同法2条で「特定金銭債務」に限られており、どのような債務でも回収業務を請け負っていいわけではありませんが、貸金やクレジットカード利用代金等は、特定金銭債務に含まれます。

この制度制定に伴い、多くの銀行をはじめとする金融機関は、独自の(あるいは数社が共同して)債権管理回収業者を設立しました。
銀行等が、これらの債権管理回収業者に回収を委託した場合、元々借りている銀行等とは別の会社から請求書が届くことがあります。
これらの、債権管理回収業者は、同法11条で「自己の名をもって、債権の管理又は回収の裁判外、裁判上の権利行使をすることができる」とされています。
したがって、例えば、福岡どんたく銀行が、ふくおかドンタク債権回収という会社に債権管理・回収業務を委託した場合、裁判の原告は福岡どんたく銀行ではなく、ふくおかドンタク債権回収になる場合があります。つまり、ふくおかドンタク債権回収は、福岡どんたく銀行の代理人としてではなく、自分が裁判を起こせるということです。

3. 銀行・クレジット会社が弁護士に債権の管理回収を依頼した場合

弁護士は弁護士法に基づき、業務として、他者から債権の管理回収の依頼を受けることができます。したがって、銀行・クレジット会社が、弁護士に債権の管理・回収業務を依頼することがあり、この場合は弁護士から請求書が届きます。債権管理回収業に関する特別措置法に基づく債権の管理・回収業務として、ふくおかドンタク債権回収に依頼するときと違うのは、弁護士は、あくまで代理人として、債権の管理・回収義務を行うもので、自己の名をもって、裁判外・裁判上の債権管理、回収業を行うわけではないことです。したがって、福岡どんたく銀行から、貸金返還請求訴訟の代理を受けた弁護士は、福岡どんたく銀行代理人の「弁護士 ●●」として裁判を起こします。裁判の原告は福岡どんたく銀行であり、弁護士ではありません。

4. 銀行・クレジット会社が債権管理回収業者の債権を譲渡した場合

サービサー法に基づき設立された債権管理回収業者は、債権の管理・回収の委託を受ける場合のほか、債権譲渡を受けて、自らが債権者となる場合もあります。
債権譲渡とは、例えば、ふくおかドンタク債権回収がお金を払って、福岡どんたく銀行から債権を買い取ることです。
この場合、ふくおかドンタク債権回収が債権者ですので、借入をした覚えのないふくおかドンタク債権回収から請求書が届くことになります。

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